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薬の開発ステージ
治験は、大きく3段階の開発ステージに分かれます。動物を使った試験(非臨床試験)を終えた後に、初めて治験に入ります。
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ヒト試験の実施手順
治験は、大きく3段階の開発ステージに分かれます。
動物を使った試験(非臨床試験)を終えた後に、初めて治験に入ります。-
1. 治験計画の立案
製薬メーカーが各機関や対象となる病気の専門医などに意見を聞きながら、どの様に治験を実施するか又進めていくか計画を立て、治験実施計画書を作成して、厚生労働省に治験実施の申請を提出致します。
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2. 実施医療機関の選定
治験を行うにふさわしい医師(治験責任医師)やスタッフ(CRC)がいて、治験で必要な検査等が行える医療機器を所有してる施設を選定し、製薬会社から医療機関へ治験実施の依頼を行います。
CRCとは、「Clinical Research Coordinator」の略で、治験責任医師の業務をサポートする役割があります。 -
3. 治験実施の体制構築
治験を実施する病院は、医師以外に医療以外の専門家や一般の方も参加した治験審査委員会(IRB)を設置しなければなりません。そこでその治験に関する様々な審査(その治験の妥当性など)を行います。そこで実施許可がおりて、初めて治験が開始できます。
また院内では、医師を中心としたチームが組まれ、治験に臨みます。 -
4. 治験の開始(被験者募集)
治験審査委員会で承認されてから治験が開始出来ます。そこで、最初に行うのが治験参加者(被験者)を集めます。【治験の説明】でも説明したように、そもそも被験者は、「病院の患者さま」が大前提ですので、当然、治験責任医師が自分の患者さまからみつけます。 しかし、治験実施医療機関では患者さまがなかなか見つかりません。その為に、新聞広告やインターネットでも治験情報が提供され、参加者を募っているのです。
また、この募集広告には規制があり、治験薬や実施施設(病院)に関して詳細な情報を開示する事が出来ません。 -
5. 治験の実施
治験を担当する医師から治験に関する詳しい説明があり、参加される方の自由意思のもと参加するかどうかを決めます。それから、「同意書」に署名して初めて治験参加になります。その後診察や検査を受け、治験の参加基準に合うかどうかを医師が判断します。医師の判断で参加出来ると言われた場合でも、本人意思でいつでも辞退する事も出来ます。
参加後は、スケジュールに沿って入院や通院をして、診察や検査を受けて頂きます。医療機関側は、治験実施計画書やGCPを遵守し、治験を実施します。 なお、定期的に委員会を開催し、安全性などに関して審査します。製薬会社は、治験が治験実施計画書通りに行われているか又、GCPを遵守しているかどうかを継続的にモニタリング(監査)します。 -
6. 治験の終了
製薬会社がデータをまとめ(統計解析等)、お薬として認可してもらう為に、厚生労働省へ申請します。
厚生労働省の関係機関では、提出されたデータや治験をどの様に行ったかなどについて専門家が評価し、認められた場合には、次のステップへ進め、発売が許可されます。
薬の開発ステージ
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1. 治験計画の立案